東京ジャズ

昨夜、寝しなにふとBS-hiを点けたら、東京ジャズをやっていた。
上原ひろみのトリオが相変わらずアグレッシブにやっていた。この人、キース・ジャレットみたいな感じがある。山中千尋や上原のような元気のある女性ピアニストが出てきて、なかなか賑やかになってきた。男性のピアニストはどうなんだろ。あんまり、聞かないけど、それはボクが知らないだけだろう。最近、ジャズが好きって人も増えてきたようで、リスナーが増えるといい演奏者も増えてくる。
今、「演奏者」と書いたが、エイベックスなんかは音楽タレントを「アーティスト」と呼んでいる。ボクは、ジャズあたりは演奏者くらいでいいと思っている。芸術が生まれるのは、正直なところ、演奏者と聴衆の間のトポス。
続けてみていると、出た!渋さ知らズ。かつての生活向上委員会大管弦楽団にも似ているが、ジャズだろうが、民謡だろうがなんだろうが、賑やかにカテゴリー感を超越して演奏する有様がけっこう気に入っていて、そうしたものがフリージャズをベースにあるとなると、もうたまらない。加えて怪しい舞踏やひらひらのミニドレスのパツキンやら、玄海と書かれた法被の人までいたりする。怪しい舞踏の人は女性でもほとんど裸なのでNHKはさすがにあまり映していなかったが、ボクにはいかがわしい米米クラブ的な愉しみを感じさせてくれている。米米もそこそこ安っぽくて胡散臭いゴージャスさを満喫させてくれていたが、さらにまがまがしさも加わって、一層うれしくなるのだ。片山広明がばりばりやっているし、バイオリンの人は弦をまき散らしながらがんがん鳴らしている。こういうのはクラシックなんかを有り難く聴いている人にはとんでもない光景なんだろうなあ。
このバンドの特徴は濤流じゃないかと思う。うねり、からみ、はじけながらもその本流から逃れることなく、やがて呑み込まれ大きな力となって一気に流れ下る。

渋全

渋全

ALLD OF SHIBUSA [DVD]

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アルバムもいいが、DVDがやはりよいと思う。
そうこうしているうちに、次に出てきたのが、ラリー・カールトン。すっかり、頭髪がおじさんになっている。どうやら若い頃のアフロが祟ったらしい。音はブルージーで、相変わらず格好いい。
で、チック・コリアまで待っていたが、眠気に負けて、寝入ってしまった。