昨日のディープ

一応書いておこう。不覚にも競馬で泣いてしまった。
凄いレースだった。ああいうのをスーパースターというのだろう。何がすごいと言って、武が操っているのではなくディープが自らの意志で走っているように見えるのだ。人馬一体とかそういうレベルじゃない。ディープがそういうレースを自分で想像して、それをそのままなぞっているだけ。強い、速いというよりも、軽く、しなやかである。勝って高ぶるわけでもなく、自分のレースを終えた充足感で少しだけ胸を張っているだけ。プライドの高い馬であり、それだけの力も備えている。
泣いたシーンは、武がゴール直前で手綱を緩めたとき。お前の意志でゴールすればいいと、そんな武のメッセージに思えた。技術の高い人や勝てる騎手はたくさんいるけれど、天才騎手の天賦の才はこんなところに現れる。
超然として。そんなことばかな。