えー、話題はそれかよ

野球を振り返るテレビ番組は、新庄と松坂と王さんの病気。それってないだろう。かろうじて、プレーオフの斎藤のサヨナラ負けをやっていて、負けて絵になる投手というのが実に印象的で、こういうものが残る限りまだまだ野球にブンガクは残っているなと思わせたけど、松坂にいたってはシーズン外の話だろ。昔はストーブリーグなんて言って話題性もあったし、「スター千夜一夜」なんかにONが出たりもしてたけれど、もうそんなのは止めちゃおうや。食傷している。
昨日のフィギュアでもそうで、感動秘話がもう「うざい」。今朝までサルコーとアクセルの違いがわからなかったが、ラーメン屋で見たサンケイスポーツでちゃんと説明してあって少し理解が進んだ。トリプルアクセルは基礎点7.5だけど、サルコー、つまり、4回転は9.5。こんなに違うんだな。
だけど、なぜ4回転を跳ぶミキティトリプルアクセルをしないのかってことはあんまり書かれていない。要するに、前踏切ができないわけで、となると難易度による点数ってどうなんだろうとわからないことの連続。
スポーツ中継では、そうしたストラテジー、タクティクス、そして、テクニックをちゃんと解説して欲しいものだ。
そんなことをうじうじ考えていたら、「相撲この1年」でデーモン閣下やくみつる、それと、北の富士舞の海を交えていろんな話をしていた。こちらは技術のこともあるし、いわゆる外連もあり、その逆もあって姿のよい、形のある相撲取りの話をしていた。プロレスでは当たり前なのだが、相撲はなまじスポーツのように見られるだけに、そうした部分をあからさまに言わなくなった時代があった。
今の子どもにそんなことを言ってご覧。だめだよ。今の子どもは、ジャイアンツの清水の<孤立>の190本の安打を認めてしまう。誰よりも多く打っているからね。川相のバント世界記録をすごいものだと思っている。あの記録好きのアメリカ人たちが全く累計すらしていなかった記録である。でも、今の子たちは好きだ。まつろうブンガクは、「うざい」のである。そういう子どもたちは、一番になる真生ちゃんが大好きであろう。あるいは、いつでも3番の中野あたりも手堅くて好きか。
そうそう、昨日の「食わず嫌い」で石橋が新庄に「4打数1安打」と形容した。ホントにちゃんと野球を見ている。打撃について言えば、超三流なんだけど、日本でもアメリカでも同じように通用した点が新庄のおもしろさ。いや、それにしても、「4打数1安打」と「3打数1安打」の間にあるすさまじきものを想像できるから納得できることか。
この頃のスポーツ中継が嫌いなのは「うざい」からなのだが、多くの国民がそう思っていないからああなっているのだと思うと、テレビ好きはイライラしながらテレビに向き合うという面倒な現実に遭遇していることになる。
やっぱり、テレビはプロレスと最も親和性が高い。うちがケーブルに加入したのはただひとつ、プロレスが観たいからである。ついでに、野球も。