都大路

いつからそんな言い方があったのかはわからないが、県の都という奇妙な表現がふつうに使われている。
都というのは天子様のござるところをいうので、御所と皇居のある京都と東京にしか用いられない。県庁がある、あるいは、県知事がいるので都というのなら、それは言語道断。不敬罪ものですらある。
その都。荒廃が甚だしい。空き家やテナント募集の張り紙が目立ち、歩いて暮らせる市街地を目指した都市構想が近年有名になってきたけれど、歩いていてわくわくするものがない。いろんなものが切断されたイメージなのだ。
高山や金沢を歩くと雑多な界隈や混然とした賑わいがある。ここはランチタイムの町だ。事務所や役所からたくさんの人が吐き出され、胃袋を充填する。
そういう町なんだな。
いつものように南京千両でラーメン1杯。ぶらり歩くのも悪くはないが、いつ歩いても季節感もない、都大路
日常を基本に都市のグランドデザインを検討して欲しいものだな。