フライ教室@自宅

先週に続き自宅でフライ教室。今日は、ニンフ。「Flyrodder」の付録の水生昆虫図鑑まで持参。これけっこうわかりやすくできていた。今年も、川虫観察を頼まれているのだが、その教科書にいいなあ。交渉してみるかな。
ニンフはいよいよ虫っぽい。タイイングの手順を覚えるため、ダビングが中心になるハーズイヤーと、マテリアルを巻き付けていく作業が中心のピーコックをソラックスに使うソーヤーニンフを作った。
全体を4回くらいで考えると、数をこなして復習してきてもらうと、次回はエルクヘアーカディスやパラシュートを巻き、あとはミッジとウェットを経験すればもう教えることなどない。あとは自習で十分である。
自習、ことばが悪ければ、独学というのを最近はずいぶんと軽く見る傾向がある。独学はよくないものとしているのか、無駄な努力をするよりは「正しい」ところへいきなり到達できるやり方を「教えて」もらう方が理にかなっているとでも思っているのか、教えてもらっていないことは知らないこととする傾向がある。
ボク自身は教わるのは好きなのだが、教わったことから学ぼうと考える性質がある。性分なのかもしれないが、実は、例えば、文化的なことや運動などにおいても自分自身のパフォーマンスが低いせいで、どうにも教わった通りにうまくできることが珍しい。仕方なく、自分なりに考えて試して、いくらかしくじったり、あきらめたりしながら形にするしかないのである。
フライはそういう独学者に非常に向いている。
朝、電話があった。2年前に隣町の公民館事業で取り組んだフライ教室の受講生の方。ニレ池ツアーしましょうと話していたが、そのまま放置してしまった残滓を抱えている。その方はその後タイイングに精を出し、すでに500本を巻いたという。そのフライで先週、ニレ池で釣り上げたのだと興奮して電話してこられた。師匠呼ばわりである。全く恥ずかしい限りだが、そうして何かに心を寄せて、ボクのふるまいのいくつかを大切にしてくださる方があることを、本当にうれしく思った。
やっぱり、多くの係累から逃れる機会があれば、何かそういうのをぼちぼち人に教え、いっしょに楽しんでいく余生も悪くない。今の仕事だって、取り立てて未来への野望をもつわけでもないしね。そのくらいが、適当なボクの生き方かも知れないと、2人の生徒に感じさせられた。