残暑が似合う東福寺の

9月に頼まれていた仕事があるのを急に思い出して、クルマの修理の帰りに立ち寄った。ボクの町歩きはそういうものが多く、純粋な楽しみで出かけることなどほとんどない。その意味では案外出不精だろうと思う。
東福寺のという河岸段丘富山平野に臨しているためすこぶる景観がいい。扇状地状に海に向かって広がっていく富山平野の緩やかな傾斜がきれいに見て取れ、能登半島まで見渡せるすばらしい場所にある。そのため、わざわざこの高台を選んで家を建てる人もあるそうだ。

公園は、入場料が210円。それだけで急に嫌になって写真を一通りおさえたらそれで退出。でも、吹き上げの風が実に気持ちがいい。帰ろうと思ったら弘法の清水というのが目に入った。時間もあるし、行ってみようと林道を進む。こんなところに何があるんだろうと約10分ほどゆっくりと走ったら、急に集落が現れ、民宿まであった。護摩堂という地区名で、いかにもいわれがありそうだ。
ここに、弘法の清水があった。口に含むと、とても冷たい。いや、この清々しさはちょっと驚きだ。弘法大師が修行した場所とのことだが、そういうこともあるだろうと、説得力を感じる。不釣り合いにきれいな駐車場には、次々にクルマがやってきては巨大なタンクに水をつめて帰っていかれる。この水ならそうもしたくなる。

帰途、加賀藩の新田開発で知られる椎名道三の墓所があると看板に出ていたので立ち寄る。ついでに、もう少し資料を調べるために、滑川市立博物館にも立ち寄る。来年までに、いくつかの調査を頼まれているのだ。
白い雲が激しく立体感を持ち始めると残暑。もう少しいい写真が撮れたらなあと思いながら、腕よりも、カメラのせいにし始めると、そろそろ加減かな。
立ち読みしたところでは、マイクロフォーサーズは、クラシックカメラを使うにはとてもよいそうだ。死蔵レンズとさえ言われるFDレンズを使うには、そういう選択もあるかな。だけど、焦点距離は2倍。24ミリを1本持っているんだけど、解放値3以上の標準レンズというのは、自分の感覚には合わないなあ。でも、OMも、Fも、おじさんがくれるといっているコンタックスも使えるわけで。いよいよPENが近く感じられる。あ、そうか、NEXもありか。
でも、使うかなあ、そんなに。
幸い金もないので、勝手に悩んでいるだけである。今のところ、取材には芸術性は要らないので、記録だけで十分に事足りる。