末広軒

ちょっと調査があって、調査自体は煮え切らないものだったけれど、それ終わってから、末広軒を訪なう。
元々は屋台で始まって、柳のある場所で店を開いたから「柳の下」の通称がある。伝統的な中華そばが味わえる。
この店は亡父のお気に入りだった。出張するとたいていここで食べていたはずだ。ワンタンもあるけれど、中華そば。コーヒーならブレンドというように、そのあたりを崩さなかった父。蕎麦屋なら、ざる。決して大盛りも食べなかった。大盛りを食べてしまうと、どこかでまた食べることが出来ないってことらしい。一日に数回でも、そば、うどん、ラーメンを食べていた。
ここは手打ち麺なので、少し平たく、不揃いも出てくる。数年ぶりに食べると、体に合っているのが不思議だ。ボクも相応の年になったらしい。少し空いている時間にはいったもので、麺は固め。ワンタンメンとか好きな人は麺もやわらかくと注文しているようだ。冷やし中華もうまそうだったな。

汁まで完食。
今は目の前を新しい路面電車が走って、モダンレトロという具合かな。でも、何だか古いものの面影を真似ても、所詮、古さの味が出てこない。古いものを当時の様態で新しくすればいいのに、何だか格好よくしてしまうとくらしぶりの匂いがなくなってしまう。
次の打ち合わせまで時間があったので、少し歩き回る。
昔はにぎやかだった商店街も今はずいぶんと寂れてきたけれど、そのなかにも、新しい気配もあって、雑踏はないけれど、ここにはまだまだ匂いが残っている。
カメラを構えてみても、何か写し取れないもどかしさもあって、ちょっといたずらした。色合いを強く出すモードにして、さらに、ホワイトバランスを蛍光灯のモードにして撮影。
少しボク好みになるな。こういうのもいいか。

ただ、どのモードでホワイトバランスを変更しても、他のモードにまで影響する。気をつけておかないと。
帰り際に激しい雨。4駆でもスライド。
そうだ、富山城で五芒星発見。

どうやら鬼門のおさえらしい。ちょっと方角が違うので、裏鬼門だな。