先週のクマ


10月2日のクマ現場である。
真ん中にあるコンクリートの構造物が用水の管理小屋。その下に小さくアーチの上だけが見えているのは、十二貫野用水の最初のトンネル。赤い場所の近くだ。写真は取り入れ口から撮影している。そのトンネルの脇に階段がある。
階段の向こう側は薮になっていて、そこにクマが潜んでいたらしい。
撮影したのは、クマ出没のおよそ5分前。
林道を歩いている数人は最後尾なので、ほとんどがクマポイントを通過。うち一人は、この階段を先に下りている。その際に、クマはすでに潜んでいた模様。
取り入れ口を視察後、ボクはこの階段を下りた。続けて2名が下り、トンネルを撮影。
撮影中に後の物音に驚いて振り向くと視界一杯に黒い影。いっしょにいた人は物音に気付き、振り返ると草むらが揺れていたという。
まず、疑ったのは林道に立っていたMさんの転倒落下。黒い影のあとは、Mさんが襲われたのではないかと考えた。が、Mさんはことの次第をボクが血相変えて階段を駆け上ることで知った。
幸いみんな無事ですんだが、クマの方がボクらに飛びかかる気になっていたら、ボクは恐らく後悔の先に立たない大惨事に見舞われていただろう。
途中、林道を登りながら激しい臭気がかすめた。そこから、電子ブザーを鳴らしまくっていたが、それでもだめだった。今持っている鈴の多くはどうやら効果がないらしい。3つもぶら下げているのに。
これで当分山歩きはだめだな。心が折れてしまっている。