白馬へ行って来た

久しぶりの白馬。
空気が澄んでいて、セブンイレブンの前から見る三山は格別だった。どこか蕎麦屋にでも行く手もあったけれど、松川の川原でおむすびもいいなとニレ池へ。けっこうなお客さんでにぎわっていたが、まずは腹ごしらえで川原にでる。
まったく、秋は盛り。気持ちがいい。

見上げると、岩岳のどんぐり村方面におびただしいパラグライダー。カラスの大群みたいだ。秋空に美しく飛んで行く。

少し低いけれど大丈夫かなと思っていたが、それにはそれなりのテクニックやおもしろさがあるんだろうと、自分はそんなことしようとも思わないが、秀麗な空に浮かぶキャノピーを見ていた。

そのうちに1機体がやけに近いなあと思っていたら見る間に高度を下げ、あれっと思った一瞬キャノピーがまるで上から潰されたようにひしゃげた。一瞬後、黄色いパラシュートが飛び出した。

何のことかわからないまま、それでも川風に引かれるように上流に向かって落下。どうやらパイロットはしたたかに川原に打ち据えられた様子で、起き上がらなかったらすぐにニレ池に救助要請をどこにすればいいのか聞きに走ろうと思っていたのもつかの間、体をむくりと起こして携帯でどこかに連絡し始める。きっと大丈夫なんだろうけれど、なかなか迎えもこないので心配していたら、もう一機落ちて来た。こちらはボクらの周りを旋回すると器用に堤防に着陸して、何もなかったように立ち去って行った。
最初に落ちた人はどうも徒渉ができずに難渋していたようだ。意を決して川を渡って行かれたようで、それで何とか事故にはならなかったようだった。
ニレ池に戻るが全体に渋い様子で、バンブーロッドで20mくらいのロールキャストを平気で決めている人以外はあんまり釣れている訳でもなく、和田野に散歩に行く。ここにあるニポポにはよく世話になった。
白馬の小径と書かれたところを歩くが、クマ後遺症でとにかく薮が怖い。松ぼっくりやどんぐりを集めていたら、和田野の森教会のところで、いわゆる「森の海老フライ」を発見。松ぼっくりをリスがかじったあとなのだ。話には聞いていたが見るのは初めてで、さっそく拾い集める。
ニレ池に戻り、釣りを始めようとさっき見たパラグライダーの話をしたら、松川で墜落して水死した方があったと聞く。そういえばさっきの人も川まで3mもなかったろう。九死に一生場面だったんだ。
相当に渋いと覚悟をしていたが、#18グリフィスナットでいくらでも釣れた。特に、ハックルがまばらなものが効果的で、それでもちゃんと浮いていなくてはならないので、せっせと手間のかかる釣りになった。ティペットがえらく細かったので味のある釣りだったようで、岸で見ていた彼女がなかなかハラハラしたとのこと。
適当に釣れたので、排水口のしぶいところを狙うが、サイズが合わないらしく、でているけれど乗らなかった。ボクの腕はそんなものだろう。90分の時間切れで、過ぎてみるとどんどんライズ。いつもこうだけど、とスタッフと笑っているところへ、さっきのバンブーの人。ご夫妻だったのでもしやと思っていたら、Sさんのご夫妻だった。相変わらず巧みな釣りをされる。十分に楽しまれたようである。そちらも、ライズを前に帰宅とのこと。
途中の道の駅小谷「鬼の厨」で釜炊きご飯と豚汁セット。550円だがご飯はおかわり自由。お風呂は半額になるというもの。お風呂はけっこう混んでいた。深山の湯は、風吹荘と川原で掘り当てた泉源を混ぜた一風変わった加水なしのかけ流し。ブレンドというのは、少々違和感がある。風吹荘のお湯の方が好きだな。ちょっと熱すぎるけれど。
白馬の空気感は心にも体にもちょうどいい。
標高1000mくらいのところに暮らせたらきっと体調もいいんだろうなあといつも思う。