白馬で自転車

前日から白馬に行こうと決めていた。グリーンシーズンでは最後になりそうな暖かい日。ニレ池をからかうのもひとつだが、白馬で自転車でも乗ろうかと考えた。長いこと自転車も漕いでいない。
先月、ジャンプ大会に行ったときに白馬小径というのを見た。歩こうとしたがクマにちょっと怖じ気づいた。自転車なら大丈夫だろうという感じだ。
午前10時、白馬到着。絶好の天気。エコーランドのスパイシーに行ってみると自転車がない。「あー、片付けちゃいました」ってんで、白馬のバスターミナルを教えてもらう。スキーのレンタルがすっかり揃っていたが、今どきはすごい板をレンタルしているんだな。買わなくても、年に数回なら、メンテナンスもしっかりしているので、そういうのもいいものだろう。
バスターミナルでMTBを借りる。2時間で1500円弱。そんなものだろう。1日、半日まで自転車に乗っていられる自信がない。
ジャンプ台からみそら野に向かう。上り坂だが、森の中を走るのは快適。
白馬教会の横でデジカメがポケットから落下。どうやら無事。古い機種なのでいつ壊れてもと思っているが、頑丈なものだ。少しいとおしくなる。
少し下りに入ってエコーランドの山愛でおやきを食べる。評判の店だが、実際、なかなかおいしい。昔のお土産物屋さんを無理矢理喫茶店にした感じの妙な店。こぶりのおやきはちょっとつまむのに最適。
ここからエコーランドを横切って平川沿いに出る。オリンピック橋のところで道路を横切り、グリーンスポーツの森の中へ。ここは乗車禁止。マレットゴルフのコースを自転車を押して歩く。

抜けたところの山が絶景。川沿いのカラマツの彩りも素晴らしい。

道はここから川沿いの河原道へ。昔、釣りをしたことがある池がある。筏遊びもできる様子。今は、シーズンを離れて、人の姿も少ない。小さい子どもが力一杯遊んでいる。いい日だな。

グラベルやダートを走るとMTBらしい。でも、徐々におしりが痛くなる。
川沿いはずっと絶景。こんなに見晴らしのいい場所があったんだな。ハイランドの温泉からもいいが、こういう場所も悪くない。ほんの少しのことで白馬は山との距離感が変わる。それだけ山に近いということだ。

時間を確認すると、もう1時間を過ぎている。白馬駅方面に向かって木流川に沿って戻ることにする。
白馬駅前はそれなりに賑やか。外国の人の姿が目立つ。

木流川に入ると空気がひんやりする。水がとてつもなく清涼で痛いような感じさえさわる前から考えてしまう。そのせいか、手を入れることもなかった。
途中の休憩所で一休み。

バスターミナルまで引き返すとちょうど2時間。
その足で隣の八方文化会館に行き、スキーの展示などを堪能。スキー100年記念実行委員会の委員長はここの館長らしい。館の中にはスキーの図書館ができたが、まだまだ蔵書は乏しい。これからだが、こういうチャンネルがあるのは素晴らしいことだ。

文化会館前の「八方に生きる」石碑。石原慎太郎の書である。いいのか、悪いのか。でも、ここに惹かれるのはよくわかる。

ローソンでお弁当を買って、足湯に浸かりながら食べる。至福の時間。
そのまま、ニレ池で釣り。
釣りの方は道具をいろいろ忘れてしまってすっかりうろたえた釣り。フロータントがないのが一番きつかった。ボクのフライはそういうものが前提になっていると気付かされた。フロータントが違うと予定通りの浮き方をしてくれない。それで、タクティクスがずれていくのだ。
いつもは、まず、ドブ漬け。多くの場合は、すでにタイイングの段階でドブ漬けしているので、最初にシマザキドライシェイク。その後は、ドライカチーフで拭き取ってはドライシェイクをかましていく。どちらもないので、久しぶりにペーストを使ったが、どうもいまひとつつかめない。
ならばと沈めた釣りもしたが、これも似合わない。結局、アウトレットでわずかなライズを狙って、思い通りに1尾をかけて満足ということにした。ピューパの人が多かったようだ。6xのティペットを忘れていたことも原因。さすがに、5xではなかなかしんどい釣りだった。
ここで、懐かしい人にあった。Aさんが、S先生いますよと教えてくれた。先生と言っても、元中学校の先生で今はイエローストーンに住んで釣り関係の仕事をしている。大学院の同期生なのだ。彼女が退職するその日に役所の階段で会ったのが最後なので、そうだな、かれこれ7年ぶりか。ごっついロッドでピューパを投げていらした。少しことばを交わす。元気そうでなによりだった。
ニレ池の周りの雑木がなぎ倒されていた。クマ対策のようだ。おかげでずいぶんと明るい。今まで気付いていないような流れも池の裏にあった。Mさんと話したらここにもちゃんと上ってくるという。白馬の風景をまたひとつ覚えた。
帰宅途上、深山の湯へ。ここは食事をすると入浴料が半額になる。温泉は、茶緑の湯で、この上にある風吹荘の熱い湯と、近くの源泉の温い湯を混ぜて適温にしたブレンド温泉でかけ流し。38度くらいに設定したぬるま湯があるので、それに浸って楽しかった一日を振り返った。
本当に楽しかったなあ。
食堂で新そばを食べたが、ここらの醤油は甘くてきりりとしたそばに合わない。ご飯とこってりした信州味噌の豚汁がうまかった。
糸魚川から彼女が運転してくれたが、爆睡。けっこうくたびれていたらしい。