八方池

どこか楽をして登れる涼しい場所と言うことで八方池を選択。白馬三山を間近に望むポスターにもよく使われる場所。盛期でもあるので早めに出発して、アダムに並ぶ。さすがに賑やか。この店やっているのかと思っていたような場所にも人の息吹が満ちあふれている。
アダムとリフト2本を乗り継ぐ。リフトの眼下、いや、足下には花が満開。高山植物に足が触れそうな、そのくらいの距離感。植物にはいちばん気持ちのいい、そして、必死になる季節でもある。
第1ケルンから、人が並ぶ木道を避け直登ルートを使う。これが気持ちいい。森林限界を超えた場所の歩きとは何と快適なことか。風がこの日の白馬は暑いといっても、山を吹き渡る風には独特の臭気がある。ゆっくりと歩みを進め、予定通りに八方池へ。ここまでくるのは初めて。いずれ唐松へと思っている分、ゆとりを感じての山歩き。眺望はなく、人だらけではあるものの、驚くほどたくさんの花々に出会えた。

食事をして下山。
膝にきついので木道ルートを使う。ここも、また様子の異なる花々と人々でいっぱい。結局、山の眺望は晴れないものの、村の様子は一望できた。
第1ケルンからは、リフト1本分を歩いて下山。そのくらいの余力を残す。

人の少ない場所で撮影。ゼンテイカは青空と白い雲がよく似合う。
兎平で一服。テラスでエスプレッソをいただく。ここでは日差しが出てきて、風と合わせて心が広がる。

眼下にリーゼンのコースが見える。今年は、アルペンもずいぶんやったので、久しぶりにここを降りるのもいいかなと来シーズンをイメージしている。牛が歩いており、ペーターでもいそうな気配だ。牛ってのはこういうところを歩けるんだな。アルプってのはそういうところなのだと理解できる。

アダムも今日は大賑わいだ。
白馬はいつも優しい場所だな。焦燥感がない。
兎平で畦地梅太郎の展覧会をやっていた。大好きな作家である。ちょっとわかりにくい場所にあって、これだけ大勢の人がいるのに、あまり人通りがない。残念なくらいだ。泣きそうになるくらいに素晴らしい絵がたくさんあった。
絵を買うのは大変なので、去年のカレンダー300円と、1000円のてぬぐいを買ってきた。いずれも、代表作山男シリーズである。手ぬぐいは自宅でタペストリーみたいにしてもらった。

パステルで描かれた原画があって、さっそく真似でもしようと目論んでいる。