8月5日岩岳ゆり園と遊歩道

姪を連れて歩くとなると、小学校4年生でも何とかなる場所ということで、岩岳のゆり園にした。これならへこたれても、スカイアークで何か食べてくればいいやみたいなのりである。
ノアに乗ると、なかなかの風景。岩岳は、10代のころ、もっともよく滑ったスキー場。当時は、ゴンドラなんかなかったが。

山頂部は、驚くほど見事なゆり園。これで、三山がちゃんと見えていると見事だロウなあと思わせるが、予報ではこれから雨模様で、1600mくらいから上が重そうな雲に隠れている。その分、東側はよく晴れていて、妙高、頸城の山塊がよく見えている。

遊歩道は、ねずこ探勝道となっていて、約1時間半ぐらいのコース。これが、驚きの豊かなブナ林。ブナというのはおもしろい木で、表面の特徴的な灰色の乾いた肌に、薄い緑や茶色の模様があるのは、実は地衣類が寄生しているし、根からは一種の毒を出すために、近くに他のブナが生えないという性質をもっている。そういうこともあって、まるで植林したように整然とした森になるし、みかけの樹皮の模様は自然の偶然と必然を重ね合わせて、美しさを感じさせる。
これまでいろいろなところでブナ林を見てきたけれど、ここはそのなかでも一級に値する。リフトから、このへんのブナは見事だなあと思っていたが、本当にそんな森だった。スノーシューもよかろう。

周回コースもよく整備され、コースの終わり際に大きなねずこに出会える。ねずこは、黒檜とかき、クロベとも呼ばれる。(オニグルミをクロベとも呼ぶこともある)黒部川の名前の由来のひとつとされている樹木だ。森の守り人のような立派なねずこに出会えた。

それにしても、ゆり園は見事。これなら、ここまでやってきた価値がある。お天気も何とかもったので、ずいぶんゆっくりさせてもらった。また、秋にきたいものだ。思うほどにクマの目撃情報がないとも聞く。険しい山肌が露出する秋の三山を眺めたい。
お風呂は、倉下の湯。オロロが出ていて、さっそく、首筋をやられてしまった。
夕食は、八方ゴンドラ近くのhaedのお店で食べる。ヒレカツのセットだったが、実に美味い。意外にもというのは失礼なのだが、全部がこれだけちゃんと作られていることに感心。スキーの本や古い板もあって、何だかとてもスキーの気分に浸る。いい穴場を見つけた。

店を出るともう暗くなって、夕方の積乱雲が光り始めていた。