技術があってもダメなんだな

エルピーダの破綻が昨晩報じられた。
年明けから1200億円のキャッシュが必要になるという話が報じられていて、支援企業がなければ時間の問題とされていたため、霹靂というには小さな揺れだった、そんな感じがする。
エルピーダは、世界シェアの三割で、とてつもない細さの基盤というのか、よく知らないんだけど、そんなレベルでやれるのは、世界にニ社しかないという。そうなら売り手市場だろうと思うのは、全く素人考えのようで、所詮売れない道具の基幹部品ということなのか、値崩れが激しいらしい。かといって、全くないというわけにはいかず、そちらも収益が上がらないハードディスクと同じような感じなのだ。大量生産しなくてはならないのに、あっという間に商品が展開して、そのうえ、技術革新が早過ぎて、陳腐化も甚だしい。構造的な要因なのだ。
パラダイムなんて使い古された言葉を使うのもはばかられるのだが、市場パラダイムがシフトしているけれど、どこにシフトするのかわからないということなのか。
ソニータブレットのCMで、楽しくなかったら返金しますってのをやっていた。そういうのを買おうとは思わない。気に入らなかったらお金は返しますって商品じゃなく、気に入ったものを買いたいんだ。得をしたいわけじゃない。無理しても買いたいという気持ちにさせないソニーなど、最早、眼中にない。
一方で、カメラはそそりだした。OMDもいいし、フジのシリーズもいい。そうしたもののひとつひとつにどこかのだれかが作っている大変な技術の部品が使われているのだろうが、部品を欲しいとは思わないだけに、やはり、どうにも、エルピーダのことが掴み切れない。
ものの価値が金とは違うところに立っている気がしてならない。