戸倉山

何度も麓を歩き、見上げてきた戸倉山。今シーズンのグリーンシーズンの山歩きの皮切りに選んだ。先月の中旬まではたっぷりの雪で、クロカンで遊んできたが、さすがにすっかり春になっている模様。
原の館まで行くと、けっこうな人。白池周辺はまだまだ春が始まったばかりで、ブナ林も美しく、山菜もまだまだ豊富らしい。地元のハイキングらしい一行に挨拶を交わしながら白池へ。朝、戸倉山から降りてきたというおじさんは、早くいかないとガスがかかるよとアドバイス。まあ、風景を撮影するわけでも、景色を味わうわけでもないので、ゆっくりと歩く。
直に、白池到着。色が変わるので有名な池だが、今日は満水に近く、ブルーである。どうしてそうなのかはよく知らない。

いつ見ても美しい。ここで給水。トイレも済ませて、角間池に向かう。昨年、ここを歩いた時はずっと雪で、わかりやすいというか、そのまま一気に上がれば良かったし、下りはグリセードで一気に下ったが、雪は割れていて、夏道と併用。途中の祠で大網峠を越えてきたという人に会う。残雪で道が分かりにくかったとこぼしておられた。
途中に道標。

雪のある時期には見えないだけにふーんと写真だけ撮る。ここからが、大変だった。実は、道を間違える。踏みあとを信じて歩き始めるが、どうもおかしい。角間池のところは立派な便所がある。見当たらない上にどうも山の具合もおかしい。雪渓に入り込んで完全に迷ってしまう。踏みあともなく、元に戻るルートも失う。周り中がブナ林で方向感も怪しくなってきた。それでも道標は覚えていたので、迷い迷い道標まで戻ると、しっかりと塩の道は右とある。右の山路に木が横倒しになっていたので、何となく遮られているような気持ちになったのだ。よく見ると、赤い布が付いている。そっちそ選ぶと、ほどなく、角間池に。ここでちょっと腹ごしらえ。

ブナがひどく美しい。この葉の色は特別だな。

一息つけて戸倉山の登山道へ。かなりの急登とも聞いていたが、案外そうでもない。残雪があるが、それも今日の気温からすればちょうどいい風情。尾根付きになったと思うと、途は右へ。雨飾側の尾根を登ると思い込んでいるので面食らう。さっきのルングワンデルングの影響もあって疑心暗鬼になっているらしい。それでも、ちゃんとした道なので読めない看板をあまり考慮せずに歩き始める。
道端には、美しい野草。しがみつくように生きて、なおも、清々しい。ルサンチマンの欠片もない。


やがて、尾根についてから20分ほどで山頂に。絶景。雨飾山はもちろん、小蓮華山、五輪山、明星山、黒姫山、そして、日本海と、全く遮るもののない景観。景色には頓着しないが、圧巻。

ミヤマカラスアゲハなどの蝶が乱舞し、カナヘビが跋扈、写真に収められないので、ワラビだけ撮影してきた。

残ったおむすびを食べて、下山。白池周辺からは池の周回ルートを歩き、そこからブナ林の遊歩道を歩く。林の中に渡る風が気持ちいい。
原の館に着く寸前、カップルが白池に行きたいがこの装備で大丈夫かと聞いてくる。装備が頑固な人ばかりおりてくるので気になったそうだ。大丈夫、サンダルでも行けますと話すと、戸土に行きたかったがここに来てしまったという。長野の人らしい。戸土は、長野県最北の集落で、長野県では唯一海の見える集落である。なるほど、そういう動機もあるだろう。だったら、こうですよと教えてあげた。ちょうど工事をやっていてきっと楽にはいれるはずだ。
下山して、塩の道温泉。近くの田んぼで200人ほどが田植え体験をやっていた。いいものだな。温泉は相変わらずつるつる。ここのつるつる感は、秋田のさとみ温泉に匹敵する。
小腹が減り、セブンイレブン冷やし中華を購入。ルフィとローの同盟に興味を持ちながら帰宅。釣りに行こうと思ったが、ジャイアンツ戦を鑑賞して、本日は終了ってことにして、モナコGPを待つ。