今日は、スキーの日

今日は、高田でフォン・レルヒが日本で初めて組織的なスキーレッスンをした日にちなんだスキーの日。実際には、スキーの伝達はもう少し前に記録があるようだが、軍への教練ということで、ここが公式という形になっているようだ。
僕がスキーを始めたのは、約50年前。年齢から少し少ないだけという、有難い経験を得ている。当時はスキーというのが始まってまだ50年くらいだったというのがちょっと驚きである。CDが流通するようになって30年。インターネットが一般に開放されて20年なのだから長いといえば長いが、もっともっと歴史のあるものだと当時は思っていたら。それは当時の自分の年齢にも関係があって、5歳の子どもが50年と聞けば、想像できない昔である。しかも、スキーの場合は、文化の形がそのまま輸入されているので、CDなどとは少々事情が違う。
50年の間に何が変わったかよりも、50年間その年齢やシチュエーションに合わせて楽しめるスポーツということに興奮する。ある人の表現に、スキーは普通に歩ける人なら誰でも十分に楽しめるスポーツです、とあった。その通り、満足にはしれない、縄跳び一つできない僕でも何とか人並みに楽しむことができている。
このところは、クロカン、テレマークファンスキー、ボード、スクートなどに加えて、オフピステの楽しみも増えて、アフタースキーを楽しんでいたらしいバブルの頃と違って、スキーや雪のフィールドの楽しみ方が広がっている様子で、いよいよ嬉しくなっている。
50年に近いスキー経験の中で、バブルの頃がすっぽりゲレンデが抜け落ちている。子どもが小さかったこともあるのだろうが、せっせとそこらの山をクロカンで歩いていた時期になる。あんまり、いろいろ考えなかったが、知らず知らず滑走以外の部分に注目が集まっていく様子を嫌悪していたかもしれない。
その点、今ゲレンデに立つとみんな随分楽しそうで、自分たちの楽しみをよく理解してそれぞれのペースで味わっているのが印象的だ。
天気がいいのでスキー場にビールを飲みにきたと思しき人もいるし、とにかくストイックに技術を突き詰めている人もあるし、仲間と賑やかにやるのがうれしくてたまらないという人もたくさんいる。ルールもよく整備されて、ひどいふるまいも減っている。
何よりも道具がよくなっているし、レンタルがやけに充実している。垂涎のニューモデルが半日2500円くらいで借りれるのだ。それも、ピステサイドの遊びに向いているものもあれば、レース仕様のものもあって、履いているだけで楽しくなる。スキーってこんなにも違うのかと感激する。その違いの分だけ、楽しさも多様になるわけで、味わい尽くせないとしか言えない。
でも、何よりも、いいなあと思うのは、スキー場のホスピタリティである。スタッフ、クルーとかいろんな呼び方をしているが、そういう人たちがゲストにいい思いをしてもらいたいという気持ちをはちきれるほどに示しているのだ。どこでも、というわけではないのは残念だが、ホスピタリティにあふれたスキー場に、やはり、
足を運ぶ。
幸い、いくらか安くチケットを買える年齢にもなっている。楽しみは、まだまだ広がるのである。
そんなことを思うスキーの日だったが、雨のため、クロカン遊びができなかった。今日は、僕にスキーを教えてくれた父の命日でもある。
ありがとう。おかげで、こうしていろいろ考え、いろいろ楽しみは、いろいろな場所でいろいろな人に出会っています。