学校

小学校、中学校はなくなった。
保育所と高校と大学は、改編の俎上にある。
そのほかにも、関わった学校が次々となくなっていく。
学校が地域の核になっていた時代は終わったと実感させることがある。
学校は機関であり、その機能だけが問われる。
以前のように象徴として何かを示していた局面は、どうやら終わった。
学校をめぐる議論は、その両面を理解しないまま進むため、どこまでも平行線どころか、錯綜したまま収斂するダイナミズムを欠いてしまう。
ただ、そうした流れの中で、地域のコミュニティを保存できる場所は、決して廃れない。学校が持っていた象徴的機能は失ったが、教育機能の一部をまかなっていく姿、あるいは、子どもたち自らがそうしたフィールドを生み出していく方向性は確かに感じされる。
地域意識が、ある種の象徴がないと支えられないのなら、それはもうなしくずしに解体してもいいのではないかとさえ思う。
学校が果たすもの。
役割と継ぎ足したいところをこらえた。こういう表現をすると、問題が見えそうな気がする。なくなる学校は取り戻せないが、問題をとらえてある覚悟を決め込むことが重要だろう。
そこに詭弁と強引な論理がすべてを覆い隠してしまうことも少なくない。突破された壁は、大坂城の外堀のように、いずれ目に見えてダメージとなる。修復不能