キング・オブ・スキー

さっき、荻原健司の講演を聞いてきた。会費だけになっている地元のスキークラブの50周年記念講演会だ。このスキークラブの初代会長と4代会長は、それぞれ祖父、父で、ボクもこのスキークラブでいろんなことを教えてもらった。
会場には、トリノ五輪アルペン監督山中茂さんや、SAJの国内デモ米丘友明くんの姿もあった。テレマーカーというか、クロカンも含めてヒールフリーの人は2人しかいなかったが。
以前、このクラブでテレマークのことを話したら、あんなものどこがおもしろいと言っていた人たちが、国会議員の荻原氏の話を神妙に承っている。しかし、荻原健司は国会議員としての話など全くせず、自分とスキーのかかわりについて、子どもの頃の体験などを交えて実に適切に話していた。自分のことを話されているようで、むろん、ボクはアスリートですらないけれど、スキーを通して自然に向き合ってきたものとして感銘深く講演を味わった。
テレマーク、しかも、細板+3ピン(モロト・レース)を持参しサインをねだるつもりがサインを今日は断るという主催スタッフの言で諦めた。お前ら、この板に込められたスキーの思いが見えまいと罵りたくなったが、祝いの場なので、大人げない行為を避けた。地元の「三浦敬三」Oさんやうちの父も含め、レジェンドなみなさんにサインをいただく板として実にふさわしいものに思えたが、伝わらなかった。
意外にこの土地はスキー不毛なのかもしれない。相変わらず、せっせと列を作って、形を作って講習するスキーに興じる人々も少なくないし、ただただ無制御にゲレンデを降りるだけの人も多い。