すこやか券

うちの町で、新しく支給されることになった児童手当をすこやか券という町内で使える商品券で配布しようとしたら、厚生労働省にそれはできないと言われて結局多くの券を反古にしてしまいそうな(実際には、町費で賄う分に使える)事件があった。
先日この件について町議会で町長答弁があり、朝日新聞富山版によれば、県には問い合わせていたが、国にちゃんと問い合わせるべきだったと反省しているという内容のものだったそうだ。
多くの人が、何をやっているんだと思っているのかもしれないが、さすが、この町長のアヴァンギャルドさがよく見える答弁である。
不案内で、この児童手当が補助金なのか、交付金なのか、委託料なのか、そのほかの財源なのかわからないのだが、一般に補助金や委託料は一旦都道府県や政令指定都市に交付決定され、そこから市町村に再交付される仕組みが多い。その際に、国と県、県と市町村の関係で直接、間接の補助などもあるのだが、いずれにせよ、市町村をとりまとめて、本来市町村と対等の立場であるはずの県が便宜上、指導もふくめてとりまとめ、詳しい要綱(要項も)を国とやりとりして、市町村との仲立ちを行う。そこに県の役割があるのだが、普通は市町村から国に直接問い合わせを行うのは厳禁で、県の担当者が頑なな場合には、「国と直接やらせてください」というのが殺し文句になる。
そのことからすれば、町長の答弁は、明らかに「最初から国に聞いておけばよかった」という形で県の曖昧な対応を批判しているわけで、これはこれでなかなかの度胸だろう。
この辺の事情がつかみにくいと、ただこき下ろされて終わるんだけど。