[スキー]聖地

当分遠くへ行く遊びはできそうもなく、安上がりのご近所遊びに終始。
三峰へ。ボクにとっての聖地。
ようやくクルマが上がれるようになったらしい。新しい轍がいくつか残っている。
細板の遊び。
駐車場にクルマを止めると軽トラックが上がってきた。以前、ここの管理人さんをやっておられたOさんだ。おお、元気かなどと声を交わす。どうも体をこわされていたそうで、見かけは元気だが、動くのはけっこうしんどいのだという。陽気に誘われてやってきたということだ。偶然、こうやってラグランジュ。縁だな。
ゲレンデにはもう上から滑りきるほどの雪はないが、2ターン、3ターンぐらいはできよう。
シールを付けて、ボクが勝手にじいちゃんの木と名付けている場所へ向かう。中学生の頃、たった一度だけ見た祖父のテレマークをずっと残像として刻んでいる場所である。祖父のおかげで、ボクはこうしてスキー板一本に癒されている。
林道の少し下から何本か滑る。へたくそだなあ、などとつぶやきながら。3ターンが関の山。しかし、細板の何とせつなくうるわしいことよ。板に座り込んで海に続く風景を眺める。静かだ。タイヤ代くらい何とかなるだろう。もっともっと節約できることはあるんだから。使える場所に使っておこう。そのうち、そのこともどこかに埋まって、やがて静謐な、無思考の思考が流れ始めて、ボクは風景に漂い始めた。最近、何をやってもどこか詰めが甘くうまくいかないことが多い。そんなことを考えながら、泣きそうになっていた。
さあ、何本かやってみよう。
それで、今日は締めにする。
帰りに、南保から降りようとするが、倒木が邪魔をして結局断念。アウトランダーの小回りのよさに改めて感激。狭い林道でも何とか引き返せた。
笹川まで来ると、oozoraさんとすれ違った。さては菜の花摘みか。家に戻ると姪が土筆を摘んできていた。
すっかり、春だ。