空中道路

出張で訪ねた土地のこと。ここは、高度成長期にもとからあった湖の堰を切って海水を導入し、大きな港を作った。港の後背地は干拓して広い土地を作り出した。後背地には思うように企業進出もなく、広大な土地が余ってしまった。さらに、もともとつながっていた港の西東の分断は、市内中心地と引き裂かれた思いでもあるのか、そこを結ぶ橋の建設が「夢」となった。大きな船が出入りするところに橋をかける。東京湾とは事情が違うが、大規模な工事になる。そんなものが実現するとは思えなかったが、昨日行ってみるとけっこうできているじゃないか。まるで空中を渡る橋である。とんでもない建設費がかかるだろう。何のために作られるのだろう。
観光の起爆剤。また、そんな文字である。
観光の起爆剤を破裂させて本体の観光が爆発した例を知らない。
道路特定財源なんだろう、これって。ここで止めて、記念碑にしておけばいい。