白馬で時間を過ごす

予定していたことをちょっとキャンセルして、時間ができたので白馬に行ってきた。
お天気も具合がよく、何よりも風がいい。肌に優しく、気持ちを安らげてくれる。

和田野の森でお弁当を食べることにした。リスが松ぼっくりを食べた跡、通称「エビフライ」を探したいこともあった。グリーンシーズンの和田野の森は全く静かなもので、観光地とは思えないくらいに閑静。喧しく虫の声がする。ヒグラシのような声なのだが、エドハルゼミだそうだ。甲高く、か細く、森に響く。そのリズムも、また風に合っている。

白馬は小谷と違って、土着の食材を入手できる場所がなくとかくコンビニ弁当になる。今日は、橘家のお弁当にした。サキ殿の揚げ出し豆腐も入っている。それにオールフリー。昼間っからビールテイストを楽しめるよい社会になった。

ちょうど、教会で結婚式があるらしい。その辺を掃除しているので、ちょっとした藪に入ると、いい感じの松ぼっくりとエビフライが手に入った。

今日もニレ池で遊ぼうと思っているが、ちょっと混んでいることもあるし、イブニングを楽しみたいという気持ちもあって、そこらでいろいろ時間つぶし。
まず、黒菱林道に向かうが、通行止め。それで、インディーモモの隣のトンボ玉を作りに行く。なるほど、ガラスとはおもしろいものだな。彼女が一つ作った。冷やすのに40分ほどかかるというので、今度は、ブルーベリーでも摘もうかと飯森に行くが、まだ早くて農園が開いていない。それでみそら野に戻りうろうろしていると、「森と人と」というこんもりした場所にあるギャラリーとお茶の店を見つける。ダージリンを中心に、本格的な紅茶を味わえる店。佇まいがずいぶんと凝っている。店内のゴージャスな調度はあまり趣味ではないが、小さなテラスのほどよい日陰は時間を過ごすには調子がいい。カメラを持ち出していくつか撮影する。






コーランド側に抜けて、どうしようと思っていたら「夢民」の前を通過。バックして店に入る。木彫の店。古いスキーのポスターの話をしていて、こっちで活躍している木彫作家の先生がここの弟子だとわかる。彩色された白馬の生き物の彫刻は素晴らしく、心が動いてちゃんめろを購入。
そろそろいい時間になったのでニレ池へ。桟橋を独占状態。
魚は表面に出ているものの全体にライズは少なく、捕食もよくわからない。オドリバエが顔の周りを走り回るものの、それを食べている風でもなく、今年初めての釣りと言うこともあって、エッグを登場させる。入れればかかるという有様で、立て続けに釣る。色よりも、沈下速度が重要な様子で、シンカーとフライが離れて漂いながら沈むと間違いなく食う。マーカーで誘うと、魚の塊さえできてしまうほどで、これでは「釣り堀」状態。釣り堀だけど。
久しぶりに50センチ級も取り込んで時30分を過ぎる頃からドライに変えるものの、ブラウンが少し出てくるばかりでフライを代えるのも面倒になってきて、何本か取って桟橋を離れる。

岸際ではさすがに水面に気持ちが向いているため、ドライで反応。最初からここでやればよかったんだが、ずいぶんたくさん人がいたのでフライ専用の場所で過ごしたのだ。プードルでかけたが、実際は、#18くらいの黒いものなら何でもいいんだろう。

完全な日没を待たずに、倉下の湯へ。白馬三山に残照が残る時間に間に合う。ここのお風呂は気持ちいいなあ。白馬温泉がどちらかというとアルカリ度が高く、固い感じがするのに対して、ここはしみ通るように柔らかい。どちらも好きだが、真夏は白馬温泉、春は倉下などの白馬塩の道温泉というのが選択だな。

小谷の道の駅にぎりぎり間に合って食事。かまどご飯セットにコロッケを付けて食事。小谷の野豚はなかなかおいしいのだ。黒部の舟田牛といっしょで、わずかな破片でも力のある味がする。小谷漬けも好物。
何だか疲れが出て、帰宅後、床に倒れ込んだら、そのまま夜中だった。