文集

卒業文集を何気なく見ていた。
「かかってきなさい」というのは、平成2年かな。猪木が表紙になっている。裏面は卍固めで、著作権を侵害したコピーである(笑)
数年後のは、「やまめ」
どちらも今から見るとなかなかアバンギャルド。編集の権限は完全に子どもたちにあって、よくある先生方のことばなんかは、提出順に並んでいる。最初が調理のおばちゃん。校長なんかはどこにあるのかわからないし、何より担任のことばがない(笑)担任の写真だけはあって、表紙近くでトオルくんをスリーパーホールドしている。危険だ。
でも、そういうものだからこそ、何かを伝えてくれる。
中にQ&Aがあって、昨年亡くなったリョータが、100歳でねむって死にたいと書いていた。まさかあんな死に方をするとは思わなかった。
「かかってきなさい」には夭折した先輩が、辻まことの文章から「足」について書いておられた。いい文だ。
一方、ボクは、どうもまだまだ甘い感傷のなかでことばを紡いでいる。20歳頃から徐々にことばの力を失い、30歳が底だったかと思わせる。
学校が作った文集など、捨てるに捨てられず、実は弱っている。
こんなものくらい、子どもの好き勝手やらせてみればいいのになあ。