けっこう、読めた
電車で行き帰りするので、本を読めた。
特に、大塚英志を集中して読めたのは大きい。このところ、同時代的な批評ばかりを読んでいる。いずれ、森のマヨヒガの書評で書きたい。しっかり書かないといけないような気になっているが、それはこの本がいわば80年代の総括を試みているからだろう。
ボクらは何を求めて何によって引き裂かれていったのかをもう一度考えてみる契機になっている。
特に、「エヴァンゲリオン」については考えさせられた。放映ではサイドストーリーでしかない学園部分だけがむしろフューチャーされている、いわゆる「学園ゲリオン」や、ガンダムがあたかも途中にエヴァなどなかったかのように再び「ガンダム」に向かっているような情況を非常に適格に書いている。このところ、勉強不足。エヴァも全部見なくちゃ。
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/02/21
- メディア: 新書
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辻まことの母伊藤野枝は、有名なアナキスト大杉栄とともに惨殺されたことになっていたが、のちに裁判で示された甘粕大尉によって縊死されたのではなく、拷問の末虐殺されたとのことがわかったそうである。こうした死の様相が全体に変化を与えることもある。
あまりに、辻まことの表情との隔たりにむしろ大きなものを感じ取ってしまうのは、少々穿った見方かも知れぬが。
なぜか、小さい画像しかなかった。新書だからか(←違うでしょ)
ボクは「おたく」かもしれないが、大塚がそうであるように「オタク」ではないようだ。