読み始めると

少し本を読み込むとことばの一つ一つがいいプロレス技のように重くなっていくのを感じる。最近、句読点を打つことが少なくなった。つまり、ことばの表出のペースが上がっているのだ。いい傾向だ。けたたましくたたみこむようなことばが実はもっとも難しいと思っている。多くの場合、そうしたことばは意味を失いがちなのだが、10月の始めに息子の学校の講演会で聞いた話などは、展開も速度も速く、そのうえ、挑発しまくりであった。(もっとも、高校生にはその挑発の意味がわからなかったようだ)早口であることと、ことばの速度があることは違う。