シャルマンでクロカン

どうしようかなと思っていた。
からだの調子もあったからだ。朝、いい便がでた。これで行こうと決めた。
8日まで営業のシャルマンにする。板は、クロカン(ハーフエッジ)とワークスティンクスを持参する。ちょうど、板の試乗会をやっているはずだが、今後の栂池自然園や弥陀ヶ原を考えて、エッジの脱落を修繕しているクロカン板にする。本格的に山に行ったときにエッジがはがれるようなことがあっては困る。テストが必要だ。リハビリがてらの遊びにはちょうど良かろう。
シャルマンは全面滑走可能。何と、オフピステも大丈夫。なんかの大会をやっている。アルペンの地ガキレーサーがいっぱい。
クロカン板と、革靴で、フリースにベスト、普通のパンツで遊ぶことにした。こういうのもこれからの楽しみ。途中でおにぎりを買い損ねたのが悔しい。水だけ補給して、左手の林道を上がる。
エッジの具合はいい。ダメならすぐにワークスティンクスに代える予定だったが、その必要も今のところ、ない。
林道は新緑が美しい。ブナ、ミズナラの芽吹き。カエデがまたいい。

林道を詰めたところに出て、そこからゲレンデを滑り下りる。まあ、なんてことはない。何となく滑れるようになったな。ほぼクロカンの210センチで初心者向きとはいえ、斜面を下っている。
いつだったか、戸隠の鏡ヶ池でワンステップテレマークをのりさんが解説して、あれからだな、見えたのは。
試乗会の受付している人が怪訝そうに見ている。ベクターグライド、K2、サロモンなどの錚々たる板を並べて待っているが開店休業。みんな山に行っているんだって。
どうやら、今回の補修はうまくいった。出っ張りを全部削ってしまったのだ。
それでは、前から行きたかった右側の山へ。
ボードの人たちが楽しそうにワンメイクしているところを横切って林道を歩く。見えている範囲のちょうど縁にあたるところを林道が走っている。これを詰めたところからそのまま下る予定。今までに見たことのないシャルマン。
案の定、予想は当たって、山の角度が違うので風景がやけに新鮮。林道の折り返しが、権現、鉾の絶景ポイント。放山の方もよく見える。
尾根の向こうにきれいな桜が咲いていた。ケヤキを抱え込むように、花を咲かせている。歌舞伎の舞台みたいな美しさ。こういうものに出会えるから山歩きは楽しい。
林道が向こう側の谷に下りていくポイントでカタクリの群生。スキーのチェック。大丈夫。うまくいっている。接着剤を酢酸ビニル系に換えたのが奏功。エッジの隙間を滑走面のリペア剤で埋めたい。
ここからドロップ。谷状になった斜面を2ステップでクリア。気持ちいいなあ。
この遊びの遺伝子をボクに遺してくれた祖父に、父に感謝。
レストランで食事。
合コンらしい男女が盛り上がっていて見苦しい。どうやら、駐車場でテントを張って寝たらしいのだ。禁煙のところで平気で喫煙。ビールをがぶ飲みして、女性を膝に乗せて記念撮影。やっぱり、おにぎりにしておけばよかった。悔やまれる。
もう一度左側の林道に入り斜面を下って終わりにしようと思う。
森の中に入ると新緑の香りが快い。ここで、エッジが外れる。どうやらこれまで問題なかった場所。きれいにはがれた。
板を1本かついで、1本スキーで林道を下る。林道とは言え、ゲレンデの一部。しかも、かなりの細板。ところが、案外滑れるし、右にも左にもターンできる。おもしろい。
午後1時。これで終了。
駐車場のテントから嬌声。どうやらトランプをしているらしい。
風の声を聞いたらどうだ。