高校野球2回戦

少し遅れていった。
スコアボードは1−0。僅少差でリード。ちょうど、息子の打席。ここまで、6連続出塁。ノーアウト2,3塁。ところが、バットにボールが当たってしまってファーストゴロ。この得点機を逃してしまい、5回に一気に5点。
しかし、そのビハインドを追い上げ、何とか5−3でプレッシャーをかけ続ける。が、結局、及ばず夏は終わった。
むしろ、清々しさを感じさせる試合。だれもが、ミスをものともせず、前向きに戦った。
切り開くようなヒットもあった。3点のうち、2得点は彼の足で取った。が、届かなかったホームの方が残るものだ。それは当たり前だ。
試合終了、泣き崩れるナインをよそに、息子は憮然としてグラウンドに佇む。名残があるというか、センチメンタルでメランコリックなものではなく、戦いに余力を残したものをもう一度見つめておこうという感じだった。かっこういい。
彼のおかげで、ボク自身が立ち会うことのできなかったいくつもの場面に見えることができた。ありがとう。そうでなければ、口さえ聞けなかった人たちも少なくない。
彼女のユニフォーム洗いも、今日で少し休憩。お疲れさま。感謝しているかな、息子は。
来年、あの場所に次男が立つのだろうか。いろんな思いを抱えて、また、のたうちながらいいプレーヤーになっていくのだろう。
息子のバッグを担いで帰ってきた。中身は軽かったが、奇妙に暖かかった。