これは事件だって

案の定、自民圧勝。可能性としては、憲法改正に必要な議席を自公で確保してしまう。ヨン様の何がいいのかわからんがいい、そんな意見を持つ人々と同じ感覚が小泉支持に走った。
ボクにはどうにもイマドキわからない新日本プロレスのみなさんのビッグマウスが今でも支持を受けているのと同じ違和感。
憲法擁護。そんな危機感でいっぱいの夜になった。共産党がしきりに「白紙委任」と言っていたが、本当にそういうことが起きる。願わくば、小泉がむしろこのパワーポリティックスに畏れることを。切に。
テレビの速報で「ほとほと政権選挙に疲れた。いっそ、直接総理を選びたい」とあった。何のことだ。この国の政治の形を理解していないのだろう。「まずは郵政改革から」とある。その「郵政改革」が何かをどこまで理解できるのだろう。出口調査で「郵政民営化に賛成ですか、反対ですか」という設問があった。そんな簡単なものじゃない。一部容認(賛成ではない)がボクの立場だが、そんな曖昧な態度は捨てられている。もっとも、それが2大政党制なのだろうし、小選挙区選挙なんだろうが。
何だかやりきれない。
いや、どの政党をどうのこうのということじゃないんだ。これだけわかりにくい選挙を覆ってしまったわかりやすい結末。そのことに、繰り返して書いているように勝ち馬に乗ってしまうような、モノフォニックな空気を感じてしまうのだ。安売りにいかなかったら損をしてしまうような感覚。
これは断じて政党選挙ではなかった。政策を争うのが選挙でなければ、政治は成立しないし、同時にその具体的な表現である行政も生きない。
事件と書いたのだが、さて、こうなることはもうずいぶん前から決まっていたのかもしれない。あの総裁選で小泉に雪崩れ込んだ勢いに、わずかに快哉を感じたボクも確かにいたのだ。
320議席。この憂鬱は、おそらく4年つきまとう。