ほんの10分

上路で紅葉と雪を少し味わったあと、海沿いに走った。
地元の漁港に行くと、同じくらいの年輩の人がジグヘッドの釣りをしている。カサゴに似た天麩羅にするとうまそうな魚をかけていたので、ボクもさっそく仲間に加わる。日は間もなく水平線に消えようとしていて、堤防、燈台、山、水の色、釣り人、すべてが燈、黒に推移して美しい。
超ウルトラライトにミッチェル408を付けて、今日は、1/32オンスのシラスヘッド。それに、小さなワームを付けた。これはたぶんアオイソメに見えるはず。底を取ってあおるとすぐにアタリ。カサゴみたいのが釣れる。何だ簡単じゃん。ラインが4ポンドラインテストもあるので、沈みにくい。それで手返しが落ちる。ゆっくりと沈下を待って、底が取れるとほぼ当たる。
準備から10分。2匹をキャッチして、寒くなったし、帰ることに。ご夫妻にお話を聞いたら、ちょっと前までそこでフライをしていた人があるという。ご夫妻は長野から。今夜このまま帰るそうだ。
海から自宅に戻る道で、ちょうど和倉のあたり、ネオプレーンウエーダーで装備したフライフィッシャーがロングキャストしていた。猛烈に引いているので、フクラギでもヒットしそうだ。ああいう人も見かけるようになった。ありあわせの道具で釣っているようでは所詮釣果もそこまでだけど、もともと道草の釣り。かさばらず、気取らないのも、スタイルと言い訳しておく。
でも、旨そうだったな、あの魚。格好付けて中学生にやってしまった。
安い2ポンドラインテストでも買ってこよう。意外に簡単、海のルアー。以前はどうしてあんなに苦労したのかな。20年以上前だけど。あ、釣りが下手だったのか。