SOULSLIDE2006

やっと見つけた。スキージャーナルの付録だった「SOULSLIDE」が別冊になった。定期刊行かどうかはわからないけど、来年も出るんだろうな、きっと。DVD付き。
さっそく、暇な午後(雨で動くのが嫌になった)の時間を使ってみた。
率直な感想は、おもしろくなくなった。エントリーユーザー、しかも、これから「スキー」そのものを楽しもうという人まで想定してあるので、記事の多くがつまらない。どっかそういうところを突き放したものでもいいのに。昔のフライフィッシングの本なんかは、フライパターンは掲載されていても巻き方など丁寧に解説されていなかった。そんなものは自分で考えても辿り着けるとでも言いたげであった。テレマークの本もそんなところがあって、かつての情報が極端に少ない時代に始めて無駄な時間をたっぷりと費やし、楽しませていただいた経験を有するボクとしては、何とも複雑な気持ちなのだ。
そんな人もいるらしく、栃内穣さんが

僕はあまりにも遠回りして、いたずらに時間を費やした気もする(17ページ)
と書いているし、永島秀之さんは
踵が固定されていないこの道具の不安定さを楽しんでください(44ページ)
と書き、
テレマークスキーは「転ぶ」ことも楽しむ道具です。そういったなかなかうまくいかないところも、このスキーのおもしろいところでもあります。(45ページ)
と続けている。
最近は、スクールで勉強する人も少なくないし、道具立てもよくなってきた。すぐに、どこでもテレマークで滑り降りているうらやましい運動能力の人も少なくない。だけど、ボク自身が上手に滑れるのかどうかは関係なく、この「ままならぬ」道具を使って、どうにもうまく使えないことや、きっと明日はうまくいくと思い続けることも含めて、いたずらな時間を使いまくるのだ。それだから、ボクはテレマーカーなのだろうと、このところは、はっきりと自覚している。
いつまでも登り切らない白夜のようなものだ。