今日は、夢創塾まで

朝からサイトをいじったり、息子を医者に連れていったりしているうちに、午後になってしまった。視界が悪く、久しぶりにホワイトアウト状態の道路。どうしようかと躊躇したが、こうやってぼんやり遊べるのもそんなに多くはないので、今日はクロカンを持って家を出た。
どこに行こうという明確な目的はなかったけれど、吹きすさぶ風に、小川の山間に入ってしまえばうまく風を避けられるように思えて、蛭谷の夢創塾に向かった。年末は、地元のテレビ局が遅れ馳せて夢創塾と塾長を追いかけていた。ツリーハウスもできたということで、一度拝んでおきたいとも思った。
いつもこの時期は車を停める場所がなく難儀する。発電所の橋は電熱が入っていていつでも渡れるようになっているが、数年前は壊れたままになっていた。今年は雪が多いのでさすがに直していると踏んだが、その通りだった。しかし、発電所前にはスペースが少なく、やっとの思いで切り返し向きを変える。釣りでもそうだが、変える方向で駐車しておくのは常識中の常識。これを怠って無駄な仕事が増えることがある。今日の場合には、クロカンで歩いている間に積雪のため動けなくなることさえあるのだ。
雪は思ったよりも多くない。林道は一度除雪が入っているのか、約50センチというところ。しかし、河原には数年来見られなかったたっぷりの雪。どこでも歩ける。雪が降りしきっているので、対岸の山も厳しく見える。絶景。こんなに近くの山でこの風景は、もうたまらないほど、恵まれている。
このところスノーシューが多かったので、クロカンの機動性は快い。雪が軽く、板が走る。
最初のカーブを曲がると動物の気配が。雉である。どうやらつがいで住んでいるらしい。そこらに足跡がたくさん残っている。ねぐらがあるようだ。林道の法面からの雪崩を警戒して路肩ぎりぎりを歩く。一部はすでに雪庇状に発達しているが、積雪が多いところはすでに河原と一体化している。河原が、すこぶるよさそう。到るところ歩き回るに程良い。今日は、時間がないので、このまま林道を進む。
こうやって数回雪のフィールドにでると体も慣れてくる。1週間前に舟見山であんなつらい思いをしたのが嘘のように軽快。約30分で夢創塾に到る。堰堤を渡ってきたかんじきの跡はおそらく塾長か。鴨にえさをやるためと、ずいぶんと増えた建物のメンテナンスもあるのかもしれない。少しきな臭いので、ついさっきまで誰かがいたようでもある。
ツリーハウスは、ああ、あそこか。これだけ降っても雪の影響がない。それはそうなんだが、こうやって見せつけられるとよく理解できる。
池に近寄ると、塾長と勘違いして鴨が寄ってくる。なんか持って来るんだったな。生憎、水とツエルトしか持っていない。ああ、ヘッドランプ忘れている。いけない、いけない。池の横の沢づたいの道がスキーに良さそうだ。直滑降しかできないが、クロカンのそれは実に軽快なもので、ボクが大好きな感覚の一つ。子ども時分のどこまでも転ばないで滑った人がえらいという権威を思い出す。案の定、気持ちよく滑る。30メートルくらいなんだけどね。これを楽しめるのが、この遊びのいいところ。
さあ、下るとしよう。案外、下りも滑るまい。雪が多すぎる。それでも登ってきたトレースを見ると、ぼこっと穴が空いたようになっている。どうやら下まで締まった雪の層はないようだ。意外に先週くらいまで除雪されていたのだろうか。そんな気にもなる。
数カ所河原への坂を下りてみるが雪が多すぎてそれほどおもしろくはない。何より、降りしきる雪に視界が悪く、斜面の状態がつかみきれない。この雪なら舟見山はよかっただろうなあ。こちらもいい遊びになった。
下りは20分。心配した積雪も、10センチくらい積もっていただけで脱出もスムーズ。約1時間の野遊び。何せ今日は、家の玄関からクロカン靴できたものなあ(笑)