どうせ死んでしまう

今、読んでいる本。

どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。)

どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。)

帯にこう書いてある。
「きみが死んだら、ぼくは悲しい。だから、死んではいけないのだ。」
数年前にしきりに問われたのが、「なぜ、人を殺してはいけないのか」。うろ覚えの記憶なので出自まで問われると困るが、あるテレビ番組の討論で若い人が突然言い出した問いかけだったらしい。並み居る批評家、コメンテーターが絶句。その挙げ句に、「ああ、そんな問いまでするようになったのか」と世代を嘆くことばが続いた。このことについては、その後、さまざまな問いかけと展開があったが、問いかけ自体が無効だという意見も少なからずあった。論理的には成立するが、この倫理だけは成立しないという話かと思うが、それこそウィトゲンシュタインであって、ことばの公理では説明できない限界を示したとも思えるが、よく考えると、論理的には成立するのだから答えるべき問いかけだったのだろうと思う。ボク自身も明確な答えを用意できなかったのだが、ちょっと人に聞いた話で、若年層の死亡原因の主要な位置を占めるほど自殺は多いというデータを読むと看過できない。
もう20年近く前だったかな。ボクが住んでいる県のステートシティで中学生の子が飛び降り自殺をした。その原因とその後の手当を巡って訴訟が始まり、係争中だったか、判決が出たとか、最近になってその事件のことが新聞で報道されて現在もライブな出来事だと気付いた。
亡くなってから周囲の人々が、なぜ、どうしてに対して答えを見つけることは難しい。しかし、その決意の前に、自分自身が考え込むことはできるだろう。
手がかりとしたい。午前中手に取ってから半分くらい読んだ。