高校野球地区予選決勝

予想通りの結末になった。
実力的には、福岡が上。しかし、決勝独特の雰囲気から砺波工業が4点を先制。追加点を上げられないまま、福岡に追いつかれ、1点ずつ加点。2点差に拡げられる。そこから、1点差まで追い上げるがそこまで。福岡の甲子園出場が決まった。
ゲームのあやは、砺波工業の漫然とした守備にあった。高校生なので名指しは控えるが、あるプレイを境に流れが変わる。もうひとつは、砺波工業が初回の4点で少し安心してしまった。そこで、次の1点を取りに行く力に欠けていた。急に淡泊になったのだ。もうひとつ印象に残っているのは、8回、同点機を逃した選手がゲームセットのように悔しがり、落ち込んでいた。まだあると考えられるか、もうないと思うかの差が見えて、これで決まりだと感じた一瞬だ。
人工芝も影響している。外野の打球がとにかく止まらない。そのため、外野手は概して慎重で、外野前、横のヒットがちょっとしたファンブルで2塁打になるシーンも少なくなかった。人工芝はもともと突っ込みやすい、踏み込みやすいのだが、慣れていないのだろう。内野手もどこ足が止まっていた。唯一、福岡のセカンドが前に出てアグレッシブに相手の攻撃の芽と伸ばそうとする葉を摘んでいた。いいセカンドがいるチームは強い。
福岡が甲子園でどんなパフォーマンスを示すかはわからないが、その様子次第で、人工芝球場を決勝にすることの賛否をしっかりと検討していただきたい。(どうやら、監督ミーティングでは出ているらしい)
さて、その野球も、選手会日米野球の今期限りの要求を突きつけているという。日本のプレーヤーが向こうで活躍するようになったと言っても、生の姿を見る機会はボクらに大きな夢を持たせ続けてきた。宮本会長の「役割は終えた」とする発言は、その全容を知らなくては批判もなにもないが、むしろ、新しい役割が必要と思えるがどうだろう。あるいは、日本、韓国、台湾のA3や、中国も加えたA4構想でもあるなら別だが。
少し見守りたい。いずれ、週ベの選手会通信で明らかになりそうだが。