そんなこと分かりきっているのに

昨日の練習試合を終えると、走塁の下手くそさ加減を、どこか指導者の指導力不足とでも言わんげな空気が漂っていた。ある人をコーチにすれば、みたいな話まで、いつかあった。が、ボクから見ると、それは違う。彼らは教えることを少し知っているかもしれないが、育てることに通じているわけではない。プレイの無限の広がりに耐えるプレーヤーを作るには、教えることではどうしても限界がある。そんなことよりも、まず、どんなプレーヤーになりたいかの姿を描くことが重要なのだ。家で野球中継も見たことのない奴、プロのプレイを批評する力のない奴が野球をしていますという面をしているのが違うだろう。プレイの質を変えるのはモチベーションだ。それは、教えられない。
復活した松井稼の走塁を監督がおもしろいと言ったそうだ。一塁からホーム、1塁から3塁の速度の素晴らしさにそのようなことばを用いたらしい。そういうプレイを愛しているかどうかが、彼を素晴らしいパフォーマンスをもって、表現できるプレーヤーにするかどうかの分岐の場所にある。指導者にその感覚があるのかどうか。ネット裏でぐたぐた話している多くの人々に問いかけてみたいもの。
昨日、ジャイアンツの羹が完封勝利。しかし、かの日テレですら、ハンカチ王子の報道である。この国が野球好きなどとは考えられない。どうせ、9月6日皇子誕生で、報道はそちらに流れるのだが。