いよいよ鈴鹿

新聞に出ていた本田宗一郎と中島悟の写真を見て涙があふれた。クラフトマンシップということばがあるが、F1はそういう場所だったような気がする。クラブマンスポーツで、それを支えるのがクラフトマンシップという意味だ。しかし、今や企業の戦いの場所になってしまった。フェラーリはもともとメーカーというには不釣り合いな性格をもった会社で、利益のかなりの割合がエンブレムの権利というから、普通の自動車会社じゃない。ロータスもそうだった。ティレルくらいまでだったのかな。いや、まだウイリアムズもあるか。本田宗一郎のいないホンダやF1のない鈴鹿の切なく、わびしいことを考えると、今年の鈴鹿がいとおしくなる。
職場の人が見に行くので、いろんな話を聞きたいところだ。
あー、それにしても、富士じゃあなあ。最初のF1開催場所だけど、トヨタの持ちものになっているのがいよいようらめしい。
大体、トヨタとF1が不釣り合いなんだ。もっと書くと、トヨタモータースポーツが結び付かない。WRCやスポーツカー選手権などの活躍もあるんだけど、所詮フラッグシップをクラウンやレクサスに求めている会社だ。レクサスの売り方を見ればわかるだろう。そもそも、クルマの価値を持っていることの誇りで計算できない会社だ。レクサスは同レベルの競合車より1割、2割安いことを売りにしている。かつて、RX−7が「プアマンズ・ポルシェ」と呼ばれたようなものだ。安いことを価値にしてしまう高級車など、持っているだけで「安売り」で買った、言ってみれば、赤札のお店御用達を示すわけで、性能を買うわけでもない高級車市場では全く頓珍漢な話だというのも自明。そんなことがわからない会社なのだ。同じレベルで同じ価格帯で勝負してみろよ。
ともあれ、8日の決勝は晴れ。いい鈴鹿日和を期待したい。望むらくは、バトン優勝。2位がシュー。3位アロンソってところか。ルノー(日産)に鈴鹿ってのは止めとこう。