啄木鳥

先日からうちの屋根で大工仕事をしていたらしく、玄関の上のところに直径7、8センチもある大きな穴が開いていた。どうやら啄木鳥。アオゲラらしい。
修繕のため、初めて大屋根に上がる。梯子が足りなかったので、大家さんに借りに行った。さすがに少々おっかない。上がってみると、風景がいい。こんなに穏やかな町だったのかと思う。駒ヶ岳、白馬岳、朝日岳は頭の方が少しだけ。馬鬣連山とその背後の大鷲山、黒菱山、南保富士、大地が美しい。馬鬣山はところどころ紅葉が盛りで、以前の紅く染まった山を思い出させる。ここに梯子をかける設えをして、テラスでも作りたい気分だ。
しかし、今日は啄木鳥の穴だ。
見るとどうやら木が少し腐りかけていて、そこに虫でもいたらしい。設計屋の従兄に聞くと、とにかく杉板で塞いでおくとよいというので、物干し台に放置されていた杉板の風合いが調度良かったのでそれを切った。6寸角に切ってあてがう。ゴーイング・メリー号みたいになったが、穴が開いているよりはいい。下から見てもあまり違和感を感じない。隙間に木工ボンドを詰め込んで終了。
何だか、ボクの町を見直した修繕であった。