スカイラインもどうしたものか

昨日、ホンダのCMの白人っぽさについて書いた。書いてからも何回かCMを見るんだが、どうもいけない。そう思い出すといよいよである。スポーツカーのメーカーだとボクは思っているけれど、もう世界何位という総合メーカーになっているんだと思わなくちゃいけないんだなと言い聞かせながらも、プジョーシトロエンのクルマ作りがうらやましくて仕方がない。今のホンダのフラッグシップはどれなんだとなると、フィットか、ステップワゴンか、オデッセイじゃなく、やっぱり、アコードクラスでないといけないのだろうと思っていて、その意味でも、シビックtypeRなんかには昂ぶるわけです。
そう考えていた昨日、スカイラインが出た。だめなんである。日産臭さをここまでまとってしまうともうだめだなと思う。日産の代名詞のようにいわれることもあるスカイラインだが、違うんだ。これはプリンスであって、日産の本流じゃない。そこに、独特の矜持があって、日産のパラダイムがどんなに揺れようとも変わらなかったスカイラインのスタイルがあったはずなのだ。それをフーガみたいな風貌や併用車台のある普通のクルマに貶めて、V6なんかを積んだ段階でもうだめだと分かっていたのだが、ステージアの出来がよかったのであんまり嫌悪感までは感じなかった。しかし、今回のモデルチェンジでは日産臭さがさらに進んで、もう、プリンス・スカイラインの残滓を感じることもなくなった。
ずっと昔、おそらく20年以上までに、海外のクルマのデザイナーが「デザインは変わるがスタイルは変わらない」と書いていたことをずっと心に持ち続けていて、パラダイムが変わればそれに見合ってスタイルの表現の仕方を変えるだけのやり方もあるというのに、名前だけ継承していくようなモデルチェンジには辟易している。
日本のクルマ文化なんてそんなものなのかな。悔しいけど。20代の兄ちゃんが5人集まって5台のミニバン並べている時代だものな。そうなのかもしれない。そう感じ入っていたら、MRSの生産中止がアナウンスされた。じゃあ、何でF1やっているんだよ、トヨタ。スポーツカーなんか1台もないだろうが。レクサスみたいな右肩上がりの行く末のクルマばかりが高級、高性能じゃないぞ。
とどんなに叫んでも、三菱ユーザーってことで軽く見られたりしている(笑)