ポリファイル

ポリ何かはよくわからない。ポリエチレンかな。あんまりしゃきっと色は染まっていないのだが、何のことかというと、フラットファイルである。これは、紙のもので使い棄てられるのが相場で、せいぜい留め具が再利用できるとか、いや、できないか。そのまま棄てずにリサイクル原料になるとかそういうくらいの話だった。
しかし、実際にいろんな仕事場を経験しているわけではないので自分の体験からの話だが、あの紙のフラットファイルというのは実に重宝なものなのだが、残念ながら保存文書はもうちょっとちゃんとしたものに収めるので、多くの場合、1年、よくって数年の保管に要するだけのもので、じゃあ、まあ、いいやとぽいぽい棄てるというのも何だか、地球に優しいとかなんとかふざけた言いぐさを持ち出さなくても、もったいなさとか、何に対してかわかんないけど、ものを大事にしなさいと教えてくれたお祖母ちゃんへの後ろめたさみたいなものに支配されて、やりきれない。
それで紙のものでも何回も使うのだが、最近はテープラベルを貼るのでそいつを剥がしてしまえば比較的見栄え良く何回も使えるように思えるのだが、本体の損耗は激しい。紙は、へたる。これとてもいろんな工夫を加えて以前のような紙ではなく、何かをコーティングしてあったり、紙自体の性能の向上は激しい。個人的には無印良品のようなボール紙の無漂白タイプが好きだが、仕事用となると色も重要なファイリングの要素で、そう好き勝手にしておくわけにもいかない。
それで、今日、町内会の関係で、初めてこうしたシンセティックなフラットファイルにしたのだが、これがすこぶる良い。ラベルののりも悪くないし、全体の柔らかく質感の高い調子がいい。値段は200円弱だが、使い棄てられる100円で3個のものとどっちがコストパフォーマンスに勝っているかはわからないが、ファイルとしての性能の高さでコストを十分補えると感じている。
今度からはこれだな。前の仕事は、ファイルの整理が本業のようなもので、それも電子化されていったために手作業の部分が極端に減ったし、また、書類の量がとてもフラットファイルごときでまかなえる性質のものでなかっただけに視野になかったのだが、今の仕事なんかは特に1年ものが少なくない。内容的に前年のものさえ残っていればいいという種類のものだけに、いよいよこの手のファイルの導入は有効だ。
その先に文書管理要領の改訂を急ごう。サーバーへの保管とペーパーの相互補完、相互参照機能が全然できていないのだ。夏からの宿題だったが、最早、この時期では次年度への課題として検討することになりそうだ。そこらをきちんとしておくと、仕事の効率が向上し、結果的にゆとりが生まれ、全体の空気を弛緩させ、それぞれの仕事の質も上がろうというものよ。
プロジェクト関係の資料を収めたファイルを仕事場と家の間で何度行き来したことか。仕事場から持ち出せると言うことは、つまり、意志形成さえされていない段階ということ。こういうときに、いい道具が手にはいるといいきっかけになりそうなものだ。