出鱈目な2冊
昔から乱読である。手当たり次第読むんである。
息子の部屋でPDFへの吐き出し作業待ちでそこらにあった本を開いた。
それが「伝染るんです。」である。名作だなあ。このシュールな笑いには、このところの単純な笑いとの対照を感じていよいよ味わい深い。
偶々とったのは2巻で、これに出てきたのが、山崎先生だと思っていたのだが、むしろ、2巻は、かわうそと斎藤さんである。
もう10年以上も前に、宇奈月温泉雪のカーニバルの雪像作りに参加して、地元の子どもたちと製作したのが、かわうそ、斎藤さん、山崎先生、スズメ、そして、カッパくんだったか。中でも斎藤さんは傑作で、手作りマヨネーズを作ってさえいるのだ。
懐かしい。
こういう本と、「編み笠十兵衛」を同時に読んでいるのだから、ボクはなかなか出鱈目だ。
さっき、NHKラジオで、なかなか理解されない現代音楽という特集をしていて、現代音楽のバイオリニストさんがおもしろいことを話していた。
こんな感じだ。
絵画の方では、例えば、ムンクの叫びのようなものがちゃんと理解されているのに、音楽では同じ感情の表現としてもポジティブでわかりやすく心地よいものが受け入れられ広がっていたのに、ネガティブな感情は抑圧されていった。
という感じで、ストラビンスキーなんかを流しているわけだが、一向にわかりにくいとも、難解とも思わず、何を勿体ぶって難しくしているんだろうと思う。論理的にわざとこねまわして権威ばっているようにさえ感じるんだけど、そういうのはジャズのようなエモーショナルな音楽に気持ちを寄せる世俗的で下司の品性がそうさせるのだろうか。
吉田戦車と、池波正太郎。ボクには特にこれといった差を感じない。そこが、自分自身のおもしろさだと思っていて、自分では出鱈目でも何でもなかったりするものが他人にラジカルであったり、アンビバレンツであったりと感じてもらうのは、とてもうれしい。よくわかった、共感してもらった、などは殺し文句でさえある。
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あ、コミックは絶版か。デジタルコミックとビデオしかない。
- 作者: 池波正太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1988/04/22
- メディア: 文庫
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