人のレポートを直すこと

最近は自分で原稿を書くだけでなく、人の原稿を修正することも多くなった。書くのは苦にならないが手を入れるのはとても苦手である。
ずっと以前だが、やっぱりいろんな企画書を読まなくてはならないことが多くあって、そのときは若かったせいもあって自分が納得するまで朱書きを入れた。それでも少々大目に見たところがあって、ま、いいやと流したところもたっぷりあったつもりだ。だが、そのうち憤られた。何でそこまで直さなくてはならないのかと聞かれ、意味がわからんからだと返した。
ボクは自分の文章は、こういうウェブの書き流しは、意図的に書き流しているわけだけど、こういうものを除いてやけに書き直す。ときどき真っ赤になって何も読めなくなるほどだ。それを他人に強いるのは酷な話なのだが、わからないところや違和感の強い場所は、その人の意志の流れが滞っていると思えてしまうのだ。
今日もいっぱい直した。ある原稿は突っ返した。レポートなのだが、気脈がどうもおかしい。意志が読めない、見えないのだ。表現を直してしまうのはとても簡単で、書き直せばいいのだが、それではまた書いた人に失礼である。それで、失礼ながら意図したものと表現されたもののブレを指摘して、突き放すのである。
他の職場だったので、そのまま突き返したが、どうも小憎らしく思われているのだろうな、何が悪いのかと。悪くはないのである。書いた人が納得しているのか、いいものにしようと研磨しているのかと問いたいだけだ。
そんなことで自分の原稿は全く遅れている。きりがないのだ。その意味では、人の文章をいじる方がいくぶん楽か。