送別会

苦手である。
得意ではない。
逃げ出したくなる。
仕事から逃げ出したくなることはないけれど、送別会は苦手である。
胸に迫るということがなく、どうも浮いてしまう。
人事など所詮構造的決定である。
そんなものに一喜一憂していても仕方がない。
そう思ってしまうボクは、きっと素っ気なく、無愛想で、心の表情に乏しいのであろう。
仕事がなくなるわけではない。
岡山の駅の事件などは、もう胸が詰まるというのに。
勉強したいのにできない。
そんな子どもを何とか救ってやれる方法はないのだろうか。
送別会の食事はよかった。少し濃いめの味付けだが、なかなかおいしかった。治部煮というのか、こってりとそれでいてあとを引かない。隣で定食屋もやっているらしいが、親子丼など旨そうである。
料亭の娘は、短パンタンクトップで給仕する。もう少しで柳原加奈子なのだが、妙に胸元が見え隠れし、居心地が悪かった。見てるだろうと思われるんじゃないかという居心地の悪さである。臆病なんだ。
もう1回書いておこう。
送別会は逃げ出したい。だが、仕事を逃げ出したいと思ってことは一度もない。つらいとは感じても、だ。