穴の谷

黒川良安を訪ねる。お墓と碑文しか残っていないんだけど。
でも、集落にいってみると、やっぱり感じるんだ。その人の意志みたいなものが。
原稿の構成がすんなり決まった。
この集落の外れにあるのが、穴の谷霊場。この霊水がよいというのでたくさんの人がつめかける。駐車場の集金のおばさんに妹のことを話したが、いや、ボクもそうだったんだと今思い出した。どうせ、また資料のための取材が必要なので、そのときには感謝のお参りをしてこよう。お風呂も入れるらしいので、今度それも。
火山性の丘陵地からわき出している水で、硬度5.1だそうだ。やけにやわらかいねっとりした感じさえある。水源地には薬師さまがおられた。
感謝と祈り。なるほど、良安の医者としての人格はそんなところで生まれたんだな。
もう数日あると思っていたが、締め切りは来週の月曜日だった。
うっかりするところであった。