エンブレム

昨日の甲子園レジェンズ。今朝の朝刊で、チアガールの間を照れながら入場する村椿を見た。中西太桑田真澄などとともにその場所に立つ姿は、甲子園が紡ぎ出す伝説が、一瞬を記憶にとどめ、さらにそれを多くの人々が語り継ぐことで育んでいくものの形として見えてくる。
胸に、「UOZU」の文字。これだけは特別なものだ。現在の魚津高校の監督はその重さを知るもののひとりとして、プレーヤーとして、監督として、さまざまな思いを引き受けている。よく知っている人だけにそのことを思うだけで胸が詰まる。一方、選手たちはどうなのだろう。今時の子どもたちなのだが、村椿の姿まで背負って、それは、板東英二まで抱え込んだまま戦うことを意識しているのかどうか。進学校でもある魚津高校の懊悩と言えばそれまでだが、覚悟によって生じる自信が唯一夢を形にして、野球の神様を降臨する誘因になるとボクは思っている。