だめだろうと思っていたら案の定

WBCのときに、イチローが韓国をたきつけたという話があった*1が、本当にそういう勝ち方しなくてはいけなかったのが、昨年の予選だ。完膚無きたたき付け方をしなければならなかった。アテネの松坂のふがいなさをそのまま引きずって、格下をライバルにしてしまった戦犯がメジャーでそこそこやっているものだから、いよいよ奇妙な自信につながる。
韓国にはしっかりとした布石がある。国内リーグを国際球にしてマウンドも国際基準、ゾーンも国際級に整えての臨戦。戦略がはっきりした戦いは、すべての戦術において気迫や気持ちなどという後押し要素を上回る。世界レベルを目指す日本がどうしてそこに踏み切れないのか、2016年の復帰を目指しながら、それと国内リーグは別とする考え方がおかしいだろう。
サッカー日本代表の難儀は、Jリーグ創設の理念を忘れたからだと書いている人があった。世界で戦うために国内リーグのレベルを上げるというのだが、今、そうなっているのだろうか。同じことを、NPBにも言える。所詮、アマチュアとプロフェッショナルに垣根があるような組織がまともな強化の、夢のある理念の設計図を描けるわけがない。
同時に、あのチームはどう見てもおかしい。中途半端なラインナップでいくつかのシチュエーションを想定できない。一点突破の開き直りではなく、王道を走ろうというのに、戦闘機の編隊を大砲で撃ち、潜水艦に機関銃で挑むようなすれ違い感。豪華であるだけで機能しない。
返す返すも杉内をあきれさせたGGのプレー。あれが、日本野球の象徴だ。前回、村田のプレーで負けた。この2つの光景で、何が起きたかをすべて語れるほど、陳腐。
期待はあったが、そもそもその期待を実現する過程が最初から見えていなかった。
メダルなし。
そこから始めようではないか。

*1:向こう何十年も戦いたくないと思わせるような勝ち方をという意味のことを話した。韓国は沸騰したが、戦いとはそうしたものだ。