昔と同じ臭いがした

この間診察だけを受けて薬をもらっていなかった。調剤薬局に行くのだが、行きつけがお休み。仕方なく、何軒か探すが、病院の診療時間だけしかやっていないらくし、見事にシャッターを閉めている。じゃあ、一体いつ薬の受け取りをすればいいのだろう。医薬分業で利便性が上がったと思っていたが、病院の診療時間と同じなら院内処方といっしょじゃないか。
結果的に、町を一周。ずいぶんと変わってしまったなあと思いながら歩くが、ふとある場所で立ち止まる。保育所の頃、この道を歩いていた。当時は、園児だけで歩いたものだ。畳屋さんのところに金魚を買っているコンクリートの水槽があって、そこの和金を見るのを楽しみにしていた。当時と同じ臭いがする。
何だろうと、しばらく考え込んだ。
畳屋さんの藁といぐさ、そして、向かいの魚屋さんの炭火の香りである。
変わらないものがあるというしあわせ。