ビレッジセンターが解散する

id:nyamaさんところで、先週書かれていたのに気付かなかった。
VZエディターは、ホントにいいつきあいをさせていただいた。
最初のパソコンの時代はともかく、MS−DOSを使うようになってからエディターは欠かせないアイテムで、どうもいつもちょっとチープな性能のマシンを使うせいなのか、最新スペックのアプリケーションなど重たくって動かしているのも鬱陶しく、ライトウエイトスポーツ車のようなエディターで何でもやっていた。
修士論文もこれで書いたな。300ページに及ぶ論文も、テキストエディターで処理してしまうといやあ快適快適。途中の絵だけは手書きで別のシートを付け加えて、ほぼエディターだけで書き、PRTというフリーソフトで印刷した。論文用にちょっとしたマクロなんかを組み込むと、自分のノートパソコンがアラン・ケイのいう「ダイナブック」になったようでうれしかったものだ。
元々林檎に憧れていたボクがテキストの環境で生き延び、また、その中でたくさんのことばを紡ぎ出したのもきっとVZのおかげに違いない。
フライの雑誌」の連載もほぼこれで打っている。13回の連載も、FDで十分なファイル量である。
書きたいことはやまほどあるが、エルゴソフトやビレッジセンターなどが消えていくのは時代の流れとはいえ、パソコンをめぐる環境や求められる機能が変わってきたことがよくわかる話だ。だけど、ATOM搭載のミニノートが大きなマーケットになっている今こそ、そうした先駆に見習うべきものは少なくない。いよいよ残念。あの頃、A5サイズで10時間駆動するマシンと、ここまで広がったネット接続の環境があったらもっとやりたいことが増えたのになあ。*1

*1:その頃は、EPSONPC286NFにモデムカードを搭載して、ニフティサーブを使って仕事をしていました。まだ、インターネットブラウザでは、モザイクが話題になっていた程度でしたね。一般開放直後、あるいは、その少し前かな。