試み

ちょっと新しいことをやってみた。10年1日で進んでいるものを打開するためだ。
先輩からは少々不興をかこっていると思える反応。仕方がない。それまでのやり方でうまくやってきた自負がある。
それまでのやり方で問題がなかったからといって課題がない訳ではない。
水平飛行ので飛ぶ飛行機は、やや上方に向かって飛んでいるのだという。でなければ少しずつ落下しているのだ。
何かへ向かおうとするベクトルだけが、今を支える。
きっと5年後、10年後、当たり前のようにこういうやり方が一般的になっているのだろう。
今日、大きな違和感を持っていた人は、きっと「そんなことなら10年前からやっているさ」と言うのかもしれない。
ボクはその頃にはもう表舞台にはいないのだろうけれど、誰かが手をつけなくてはならないとしたら、その不興をかぶれるとしたら、きっとボクなどだと思ってやっている。いや、そんな悲壮なものではないのだが。
後輩はなかなかうまくやってくれた。
セッションが終わってから少し話をした。
「幸せに感じられました」と、「幸せでした」の違いをしっかりと問題にできなければ、この仕事などできない。
そう話しながら、ボク自身も自分に言い聞かせているような気持ちになっていた。
これだから、ことばにすることは大切なのだ。