ラバウルに宇奈月温泉

ラバウル温泉遊撃隊

ラバウル温泉遊撃隊

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ラバウル航空隊で有名なラバウルに温泉があったのだという。そういうレポート。しかし、手に入れたのは、あまり知られていないジャングルの中にあったもう一つの温泉「宇奈月温泉」。地名なんだからそら似ていることもあるだろうと思うかもしれないが、元々のウナズキ平(あるいは、谷)と呼ばれた場所に、宇奈月は、宇治・奈良・月から字を当てたもので同じ音、たとえば、うなずくなどから派生した言葉があっても不思議はないのだが*1、漢字で表現されるとそれは特定の縁があるとしか思えない。
早速購入して読んでみたが、由来は不明。著者はすぐに宇奈月温泉と結びつけ、全編その表記で通しているのだが、案外、「うなずく」から現実の温泉と重ねただけではないのか。
本文中の宇奈月温泉の描写も少々おかしい。鐘釣と宇奈月温泉の源泉、黒薙の光景をよく分けられていない気もするし、トロッコ電車の位置関係や、温泉の噴水の記述もあやしい。日本の宇奈月温泉を知らない可能性があるとさえ思える。
しかし、どうやらラバウルの方は特に強烈なご縁があったわけではなさそうだが、旧軍がそうやって温泉を確保していた事実はおもしろい。信玄の隠し湯などもあるように、兵力を養うインフラと考えることもできるわけだ。
もう少しちゃんと読んでみて、それから、宇奈月温泉の人にでもあげよう。案外、広がりがでてくるかもしれない。
著名に「宇奈月」が入るとよかったのにね。
宇奈月小学校フライ教室日記―先生、釣りに行きませんか。

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パラダイス・タクシー株式会社

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個人の著書で「宇奈月」と入る本は意外に稀少。
宇奈月荘平ってだれだろう。

*1:実際、うなずくという動詞から出た地名らしい。昔話がある。