ぬかるみとはこうしたものか

いろいろ腐心したことも完全に裏目に出る。
自分自身の少しばかりよいと思っていたことがことごとく砕かれていく感じだ。
中途半端に力を磨いたことのつけ回しだ。抜かない刀なら戦えもしないが、抜いたうえでのなまくらである。鋭い切っ先が目の前にある。白刃をくぐるほどの覚悟はない。足下もぬかるみである。
やがて、雨も晴れようが、ぬかるんで曇ったからだは冷え切っていくばかりだ。
誰にもいいわけしない自分だけ褒めてやろう。