ナイチンゲールバッグ

ボクの友人ののりさん夫妻はかつて縫製会社に勤めておられた。その頃に、会社の余り革を使って作ってくださったのが、ナイチンゲールが使っていたような救急カバン。キャメルの風合いがいいので、よく使っていたのだが、肩紐が当初より弱く、切れてしまうのも嫌でしまっておくことも長くあった。昨年から休日のお出かけには持参するようにしたのだが、それでも肩紐のあやしさに怯えていた。
ちょっと節目の出来事があって、今日、その紐を交換することにした。手芸店でああでもないこうでもないと買い付けて、さっそく縫い込んで、こんな感じになった。

味鋺の家で、このバッグをうれしそうに手渡してくれた笑顔が忘れられない。その日が、「フライの雑誌」を読んだ最初の日で、その翌日が、ボクのフライフィッシング最初のキャストとなった。夫妻の愛猫が腹の上で眠るので、恐ろしい夢を見てばかりであった。
これからも大事にしようという気持ちの修繕である。原型からは離れたけれど、許してもらおう。