天動説

ボクにも太陽が回っているように見えるんだけど。


「太陽は地球の周りを回っている」と思う子供が4割、月の満ち欠けが起きるのは「月が地球の影に入るから」と、月食と混同している子供も4割−。国立天文台の縣秀彦助教授や小学校教諭らが20日までに全国の公立小学校4〜6年生を対象に調査したところ、こんなショッキングな結果が出た。
 縣助教授は21日から岩手大で開かれる日本天文学会で、「理科の授業で、地球が丸いことや自転、公転していることさえ扱わないのが原因」として、学習指導要領を改善するよう訴える。

 
見えているものと、見えているものの背景で起きていることがうまく分けて理解できなくなっているということはあると思う。今回の、野球のストライキでも、週末の2試合の話をしている人が少なくない。問題はストライキになった土日ではなく、そこに到った経緯である。そういうことはどうでもよく、「どうして試合をしないんだ。せっかく球場まで来たのに」と憤る人もある。
学校が自転、公転を扱わないことが問題ではなく、見えたものをそのままにあっさりと受け止めるような知識が横行していると思う。具体的に、子ども自身が地動であると認識し、それを合理的に理解できるような教育の仕組みが問題であって、教える、教えないに問題をもつ態度が問題であろう。
ところで、月の満ち欠けを適切に説明するのはとても難しい。